抜歯の3大原因は、歯周病、むし歯、歯根破折(歯が縦に割れてしまう状態)です。このうち「歯根破折」は、これまで治療方法がないとされてきており、抜歯するということが通常でした。また、歯周病やむし歯で抜歯であると診断された場合にも、実は歯根破折を併発していることが多々あります。
一般的に、破折した歯は抜歯の対象となります。しかし、割れた歯も初期の段階であれば、最新の接着材を使用して割れた部分を修復し、新しいグラスファイバーの支柱を立てる方法で治療し、修復する事ができます。
また、破折に気づかずに放置されてしまい、割れた部分が分離してしまったような歯の根であっても「再植」という治療法を用いれば、治療できます。
「再植」は、一度歯を抜いて口の外に取り出し、顕微鏡で見ながら、炎症のある悪い部分を処置し、割れた部分を接着してから、再度、元の場所へ戻すという治療の方法(破折歯接着修復法)です。治療上の理由から行うので「意図的再植」といわれています。
意図的再植は、抜歯以外に治療法がない、捨てられてしまう運命にある歯を救うための最後の手段とする方法で、特殊な治療法といえます。
現在は歯の再生に成功する確率が非常に高くなっています。「歯根膜」や骨組織に関する病理学的研究と治療技術が進んだことに加え、優れた歯科用接着剤が開発され、実用化されているからです。また、再植の成功を左右する大きな要因は、歯の再生に重要な役割を果している「歯根膜」の損傷の程度です。成功率の高い再植ではありますが、もしも歯根膜が大きく無くなってしまっている場合には、再生が難しくなります。
※抜歯して肉眼で確かめた結果、再植しても再生が無理であると判断する場合もあります。
歯根膜は、歯とその土台となる骨とをつなぐ役割を果たしているごく薄い(0.25㎜±50%程度)組織です。歯根と歯槽骨との間でクッションの役割を果たすと同時に、歯根膜を通る血管は歯周組織に栄養を送り、神経は歯の受けた刺激を脳へ伝えます。
また、歯根膜は骨を作る能力をもっています。したがって、歯根膜が健全な状態で移植・再植ができれば、植えられた歯は歯根膜の作用によって回りに骨ができ、徐々にその機能を再生していくのです。
ただし、歯周病に限っては、この歯根膜が細菌によって犯されてしまうので歯がグラついた挙句に抜け落ちてしまいます。抜けた歯は歯根膜を失っているので、再植はできません。
子供の時期は、ぶつけたり、転んだりで、前歯を折ってしまうことが多い時期です。歯冠部が折れただけなら、コンポジットレジンや、いわゆるさし歯などで修復できますが、歯根が折れてしまった場合は、痛み、腫れが続き、抜歯になってしまいます。
しかし、破折歯接着治療によって助かることもあります。まずはご相談ください。
※初診時の診査診断、破折歯接着修復治療に入る準備までの治療費は別途かかります。
詳しくは一度、医院にてご相談ください。
2段階治療法(口腔内接着法・口腔外接着法の両を必要とする場合)
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