神経まで進んだむし歯の治療
●根管治療(歯の神経を取る治療)
根管治療とは、歯の神経を取る治療です。歯の神経を取る治療の成功率は70~90%程度といわれ、根の先に膿の袋ができたりしてやり直すことも多い治療です。この治療を成功させるには、「CTによる精密画像による確認」、「ラバーダム」という覆いをして細菌感染を防ぐようにすること、「マイクロスコープ」を使用して神経の取り残しをしないこと、薬でしっかり閉鎖することなど、非常に精密な治療となります。
根管治療の手順
土台(コア)
土台(コア)とは、神経を取った歯に被せ物をするための土台となるものです。歯には、食事や歯ぎしりなど、毎日いろいろな方向から強い力がかかります。歯は神経を取ってしまうともろくなってしまい、割れやすくなります。保険治療で一般的に使用されている金属の土台(メタルコア)は丈夫ですが、逆に硬すぎるため、強い力がかかった時に歯が割れてしまうことがあります。
そこで、金属の土台(メタルコア)ではなく、「ファイバーコア」というものが登場してきました。ファイバーコアでは、グラスファイバーの繊維を織り込んだ芯と、接着性レジンによって土台を作ります。硬さやしなり具合が歯と似ているファイバーコアを使用することで、歯が受け止める力を分散して「歯根破折」などのリスクを減らすことができます。
しかし、ファイバーコアは保険適用外の治療となります。
※平成28年1月より症例により保険適用となっております。
- 大きなむし歯
- 歯の土台の治療後
(ファイバーコア)
- 歯の被せ物治療後
(オールセラミッククラウン)
被せ物(クラウン)
クラウンとは、むし歯などで歯を削った後に被せる人工の歯のことです。よく「差し歯」「被せ物」といわれています。比較的小さなむし歯の場合は、詰め物(インレー)による治療を行いますが、大きなむし歯や根管治療をした後は、詰め物ではなくクラウンによる治療となることが多くなります。
クラウンには、保険でできる金属で作られたものやレジン(プラスチック)で作られたもの、保険外となるセラミック(陶器)で作られた天然歯の様な自然な白さのものなど、様々な種類があり、保険と保険外で使える材料が変わってきます。